今、人気の二次燃焼焚火台は何が違うの?

「キャンプと言えば?」と聞かれたら何を連想しますか?バーベキュー、昆虫採集、川遊び、花火、満天の星空、キャンプファイヤーなど、ひとそれぞれに思い出があることでしょう。

今回は、キャンプファイヤーとまでは大きくないけれど、なくてはならない焚火について、一般的な焚火と今人気の「二次燃焼焚火台」との違いについて解説します。

二次燃焼焚火台の仕組み

引用 sotoasobi

一般的な焚火では、薪が高温で熱せられて可燃性ガスが発生し、その可燃性ガスが燃焼することによって焚火のように炎が燃え上がります。これを一次燃焼といい、薪から発生する可燃性ガスの残ったものが煙です。樹木の種類や、薪の乾燥状態によってどうしても燃え残ってしまうのです。

二次燃焼とは、その燃え残った可燃性ガスである煙と高温の空気(酸素)によってさらに燃焼することをいいます。つまり、煙まで燃やしてしまうということです。二次燃焼焚火台の多くは、サイドに空洞があり上部に穴があります。上部の穴から高温の空気が通り出ることによって、一次燃焼の煙と合わさって燃焼する仕組みになっています。

二次燃焼焚火台のメリット

引用 価格ドットコムマガジン

二次燃焼の仕組みが分かったところで、二次燃焼焚き火台のメリットとデメリットを紹介します。

二次燃焼焚火台のメリット

・一次燃焼の煙をさらに燃やすため、煙が少ない

・一次燃焼の炎に加えて二次燃焼の炎も合わさるので、より大きくきれいな炎で焚火を楽しめる

・大きな炎がでるので、少ない薪での焚火が楽しめる

主なメリットはこの3点ですが、残る灰が少ないのも二次燃焼焚火台の特徴の一つです。焚火を楽しんだ後、ラクに片付けができるのはうれしいですね。ちなみに、残った灰は、庭の花や木、観葉植物の肥料として再利用することもできますので、自宅へ持ち帰ってもいいかもしれません。

二次燃焼焚火台のデメリット

続いて、二次燃焼のデメリットを紹介します。

・燃費が悪い

・焚き火台からはみ出ると効率が悪くなる

大きな炎が出るので秋冬は暖かくて良いのですが、その分燃え尽きるのも速いです。焚火台の大きさにもよりますが、夜から焚火を始めるなら薪は最低でも2束は必要です。3束あると安心でしょう。 また、二次燃焼焚き火台は燃焼効率が良いので、薪をどんどん入れたくなってしまいます。しかし、薪が焚火台からはみ出ると、二次燃焼効率を発揮することはできません。二次燃焼の魅力は少ない薪でも大きな炎を出せるところにあるので、薪を一気に入れず炎を楽しむ余裕を持ちましょう。

おすすめの二次燃焼焚火台4選

最近では、直火禁止のキャンプ場が増えていることから焚火台の需要が高まっています。2018年ごろから「ソロストーブ」により市場が構築され、それ以来さまざまなメーカーから二次燃焼タイプの焚火台が数多く販売されるようになりました。今では、大きさや種類も多様化しています。 また、焚火台を使った方が火事の危険が少なく安全で、後片付けも楽なのでおすすめです。ここでは代表的なものをご紹介しますので、参考になさってください。

①モンベル「フォールディングファイヤーピット」
引用 mont.bell公式サイト

二次燃焼可能な二重構造で、さらに炎が持続しやすいように深型構造になっているため、大きなドラフト効果が生まれ、より高い燃焼効率を維持できます。折り畳み可能で持ち運びしやすく、お手入れが楽なステンレス製なので初心者にも使いやすいのが特徴です。また、横幅が市販の薪のサイズ(約35~40㎝)にちょうど良いのもうれしいところ。別売りのクッカースタンド(2.200円)を装着すれば、ダッチオーブンや厚手の鉄板も乗せられるので、焚火料理を存分に楽しめます。折り畳んだ収納サイズは30×42×5㎝のコンパクトさが日本のブランドらしいところですね。

純正焼き網、スタッフバッグ付き。高さ30㎝・幅42㎝・奥行22㎝

②フュアハンド「タイロピット日本正規品」
引用 STAR CORP

ドイツ老舗メーカーのステンレス製大型焚火台。低重心でどっしりとして、常設を前提としています。足のパーツもネジで固定されていて、折り畳むことはできません。耐久性が高く壊れにくいのも特徴です。炎が噴き出すような強い火力で迫力があり、グループキャンプやファミリーキャンプなど大人数で囲むにはピッタリです。内径50.6㎝と大きめなので、燃料もたっぷり入ります。 外径57㎝・足幅62.3㎝・高さ34.9㎝

③ソロストーブ「レンジャーキット日本正規品」
引用 UPI ONLINE STORE

~3人程度で楽しむのにちょうど良いサイズのステンレス製。持ち運びやすく「日本人向け」と言われています。ソロストーブが独自に徹底追及した二次燃焼構造で、高い剛性と耐久性を備えています。高い燃焼効率で放っておいても薪が良く燃え、灰はほとんど残りません。なので、薪を組む楽しさや火を育てる楽しさを知る上級者には、すこし物足らないかもしれません。ソロストーブの持つ燃え上がる炎の美しさを楽しめるほか、ダッチオーブン調理も楽しめます。折り畳んだり分解したりするタイプではないので場所を取ります。レンジャーキット自体を小物入れとして有効活用してみてはいかがでしょうか。 専用スタンド、収納袋、日本語説明書付き。直径38㎝・高さ32㎝・重さ6.8㎏

④スノーピーク「フローガL」
引用 スシボーぶろぐ

スノーピークは、二次燃焼焚火台は製造せず、あくまでも既存商品である焚火台のオプションとして二次燃焼ができる焚火台の販売を始めました。それが「フローガL」です。既存焚火台の上に「フローガL」をセットすれば二次燃焼を発生して、焚火特有の匂いや煙を軽減することができます。焚火の匂いが好きな人もいれば苦手な人もいます。匂いを軽減することでより多くの人に焚火を楽しんでもらいたいという想いから開発されました。 ステンレス製・収納袋付き・高さ9㎝・幅47.5㎝・奥行47.5㎝・重さ4.8㎏

焚火を安全に楽しむためのポイント

前項でも述べたように、最近では直火の焚火を禁止しているキャンプ場が増えています。それと同時に、さまざまな大きさや種類の焚火台が販売されるようになってきました。キャンプ用品専門店以外にホームセンターでも購入できますので、一度手に取ってみてくださいね。

火バサミやトングまたは耐熱グローブ、薪を用意する

火バサミやトングは、薪をくべたり火を調節したりするのに使います。やけどをしないように持ち手の長めのものが安全です。100円均一ショップで売られているものでも十分役に立ちますので、候補の一つにしてくださいね。

今は耐熱グローブが多種類販売されています。薪を新たにくべる時ならショート丈の牛革製グローブがおすすめです。最初は革が硬いですが、使い込むにつれて馴染んできます。また、肘近くまでカバーしてくれるロングタイプのグローブもあります。腕全体を保護してくれるので、火をメインに作業をする場合や焼き芋など直接焚火に入れる料理に向いています。ゆとりのあるフリーサイズが多いですが、使用中に脱げてしまっては大惨事に。手にフィットしたサイズを選ぶことが大切です。

また、薪はホームセンターや木材を扱っているお店で購入できます。途中で薪がなくなってしまっては、せっかくのキャンプも台無しですよね。キャンプ場で販売しているところもありますので、念のために事前に確認しておくと安心です。

正しく薪を組む

一番下に着火剤を置き、薪を細く薄く切ったものを隙間が空くように、ピラミッド型になるように並べます。ここに着火ライターなどで火を付けます。細い薪に火が付いたら太い薪をくべていきます。炎が大きくなりますので様子を見ながら足していきましょう。

焚火をする場所に気をつける

焚火はどこでもできるわけではありません。キャンプ場でするなら、テントから3m以上離れていることを確認しましょう。なぜなら、風がない日でも火の粉が舞う危険があるからです。火の粉はテントに穴をあけてしまいますので、十分に気をつけてください。また、川岸や浜辺で行う場合は、条例を確認してください。「焚火禁止」「BBQ禁止」「キャンプ禁止」の看板がある場所や国立公園に指定されている場所では、焚火はできません。

まとめ

自然の中で過ごすことで癒され、焚火を囲むことでコミュニケーションが円満になり、火を起こすことで達成感を感じられます。また、焚火はヒーリング効果をもたらせてくれます。

毎日の忙しい仕事も都会の喧騒も忘れ、自然のゆったりと流れる時間に身を任せてみてはいかがですか。今回紹介した二次燃焼焚火台は、そのお手伝い道具の一つです。ぜひ、安全な場所で安全な方法で焚火を楽しんでください。そして「帰るときは来たときよりきれいにすること」を徹底し、ゴミは持ち帰りましょう。

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