焚き火を楽しむためのロースタイルチェア6選

昨年から今年にかけてはコロナ禍の影響もあってキャンプを楽しむ人が増えました。

中でも、「焚き火」と「ソロキャンプ」は2021年のキャンプスタイルの大きなトレンドになったことは皆さんご存じのことと思います。

そうした「焚き火」ブーム、「ソロキャンプ」ブームの影響から、より地面に近い位置に座って「焚き火」を楽しむためのロースタイル・チェアを選ぶ人が増えています。

今回は、各社から発売されている定番ロースタイル・チェアの中からお勧めの6モデルをご紹介します。

ロースタイル・チェアが人気の理由

昨今、ロースタイル・チェアが好まれている理由は、やはり「焚き火」と「ソロキャンプ」の

人気にあると言えます。

焚き火を楽しむためのロースタイルチェア

もともと地面直火だった焚き火が、環境への配慮から「焚き火台」を使うようになりましたが、多くの焚き火台では炎の位置が地面から20~30cmの位置になるため、必然的に椅子もロースタイルが選ばれるようになっています。

低い位置に座り、自分の目の前に焚き火台を設置すれば、「火おこし」も「炎の管理」も、さらに「調理」もしやすくなります。

ソロキャンプはロースタイルが落ち着く

引用 snowpeak

また、ロースタイルが落ち着くという点も重要なポイントです。

例えば家の中でも、ダイニングの高い椅子に腰かけているより、炬燵や和室で足を投げ出して座る方が落ち着くのと同様、アウトドアでもより地面に近く足を投げ出した姿勢で座る方が落ち着くのではないでしょうか。

特に「ソロキャンプ」の場合、ファミリーキャンプ等の多人数キャンプに比べると、自らの意思で立ち上がらない限り、低く腰を落ち着けて誰にも気兼ねなく自由に過ごせる時間が大事にされる傾向が強いと言えます。

これらの「焚き火を楽しみやすい」「ソロキャンプでのんびりしたい」という要求を満たすのがロースタイルの椅子というわけです。

アウトドア・チェアに必要な機能とは

一口にロースタイル・チェアといっても、形状や携帯性、大きさ、重さなど、製品ごとに千差万別ですが、ロースタイル・チェアに求められる基本的な要素は共通です。

①軽量であること、コンパクトに収納できること

これは椅子に限ったことではありませんが、登山やトレッキングなど、人力で荷物を運ぶシチュエーションはもちろん、オートキャンプやキャンピングカーによる車中泊キャンプであっても、アウトドア・チェアには「軽量さ」と「コンパクトな収納性」が求められます。

自ら背負って歩くのであれば当然ですが、例え車で道具を運ぶ場合でも積載量には限界がありますし、特に小型車でのオートキャンプであれば「軽量」「コンパクト」であることは重要なポイントです。

②構造がシンプルで組み立てや撤収が簡単であること

キャンプの楽しみ方は人それぞれですが、キャンプ道具の展開や撤収にばかり時間を食ってしまっては本末転倒も甚だしいと言わざるを得ません。

手早く組み立てられてスグに使えて、パッと収納できて手早く撤収が完了できることもアウトドア・チェアの大事な機能の1つです。

特に雨天での使用を勘案すれば、できるだけ手早い展開・撤収は必須機能と言えます。

ロースタイル・チェアを選ぶ際の注意点

引用 kermitchair

それでは実際にアウトドア・チェアを選ぶ際にどんなことに注意して選んだらよいのでしょうか。

①ネットで購入する場合でもできれば実際に座ってみて選ぶ

何より大事なのは座り心地です。

であれば、実際に座ってみてから選ぶのが基本と言えます。

候補の椅子、すべてに座ってみるのは難しいですが、それでも、できる限り実際に座ってみることをお勧めします。

座り心地はもちろん、素材感や風合い、身体が立っているのか・リラックスした姿勢になるのか、接合部はギシギシいわないか、ドリンクホルダーなどが必要であればその有無も確認します。

そして実際に座ってみた上で、大きさ・重さや座り心地、展開・撤収のしやすさ等を実際に触ってみて確認するとともに、注意してほしいのが、座った際に身体の一部に部品などが触れていないか…です。

ちょっとしたことでも、使い慣れてゆく間に症状が悪化する場合がありますので「何か当たる」と感じたら、そこにはこだわって確認することをお勧めします。

②大きさ・重さ・撤収時の形状などをチェック

アウトドア・チェアに求められるものは「座り心地がよいこと」である点は疑いの余地はありませんが、「座り心地の良さ」だけで選んでしまうと、実際に使ってみたら自分のキャンプスタイルに合わない…といったこともあり得ます。

例えば、登山やトレッキングなどの場合には、いくら座り心地が良いといってもコンパクトに収納できなかったり、重量級であることは、荷物を人力で背負って運ぶスタイルには適しません。

一方、クルマで荷物をキャンプ場まで運ぶオートキャンプの場合で軽量コンパクトを最優先した結果、座り心地がスポイルされてしまうのでは車移動のメリットが活かせていません。

どのようなスタイルでキャンプするかに応じて、大きさ、重さ、収納時のサイズなどを吟味する必要があります。

2021年版おすすめのロースタイル・チェア6選

人気や実力ともに、定番ともいえるアウトドア・チェアを6モデル紹介します。

①HELINOX/タクティカルチェア

引用 helinox公式サイト

「タクティカルチェア」は、コンパクトさと座り心地を両立したヘリノックスの折りたたみ式コンフォート・チェアで、見た目より深く腰掛けることができ、リラックスして寛ぐことができます。

地面から34cmに位置する釣り下げ式の座面は、ハンモックのような身体を預ける座り姿勢で非常にリラックスでき、昼寝や星空を見上げる際にも重宝します。

細いアルミ合金の骨組みは華奢なようですが、耐荷重は145kgもあり、大柄な男性の使用でも全く問題ありません。

弱点としては、地面に接するのが4本の細い足になるので、柔らかい地面ではめり込みやすいのと、全体的に頭でっかちなフォルムのため、強風時などでは若干安定性が悪いと感じる場面があります。

収納性に関しては、総重量1,020gは非常に軽量です。

収納サイズは、幅37cm×奥行き10cm×高さ12cmとコンパクトで、荷物を自力で背負って運ぶ登山やトレッキングでも十分持ち運べるサイズです。

使用時サイズ58cm×55cm×72cm
収納時サイズ42cm×14cm×11cm
座面高37cm
重量1075g
耐荷重145kg
素材フレーム:アルミニウム合金、座面:ポリエステル
メーカー価格15,180円(税込)~

②カーミットチェア

引用 UNBY GENERAL GOODS STORE

「カーミット・チェア」は、一人のバイカーによって創作されたバイク・キャンプ向けのアウトドア・チェアです。

1984年当時、バイク・キャンプに適した軽量コンパクトでバイクにも容易に積載でき、丈夫で頑丈な椅子がなかったことから、一人のバイク・キャンパーの情熱によって生み出されました。

木製のフレームに、いくつかの金属部品と布製の座面・背面によって構成されるカーミット・チェアは、簡単に分解してコンパクトに収納することが可能で、通常モデルの他に、「ワイド(5cm幅広)」「ハイバック(10cm高背)」「ウォールナット(材質)」の派生モデルが選択できます。

「ウオールナット」は、高級家具、ピアノ、バイオリンに採用される木材で、落ち着いた色合いと、美しい木目が特徴です。

座面は、ブラック・ネイビー・グリーン・レッド・バーガンディ・ブラウン・ベージュの基本カラーと、座面と背面を異なる色をチョイスしたり、コラボカラーなども発売されるため非常に多彩です。

座り心地は、アウトドア・チェアとしてはゆったりと大きめのサイズによって快適そのものです。座面は約32cmと適度なロースタイルです。

収納サイズは約11cm×16cm×56cmとコンパクトにまとまりますし、重量も3kg弱ですので、背負えないことはありませんが、元々の開発経緯を勘案すればバイク、クルマによるオートキャンプ向きと言えます。

弱点は1つ1つ部品を組み立てなければならないため展開・収納に時間がかかること、多少の「力」がいる点ですが、そうした組み立てる、分解するといった作業を楽しむスタイルでこそ生きる椅子なのです。

使用サイズ幅約58㎝×高さ約61㎝
収納時サイズ約11㎝×16㎝×56㎝
座面高32㎝
重量2500g
耐荷重158㎏
素材フレーム:オーク材/ウォールナット 座面:1000D ナイロン
メーカー価格34,800円(税込)~

③オンウェー/コンフォートチェア

引用 onway公式サイト

「オンウェー コンフォートチェア」は、アルミ合金+アルマイト塗装の組み立て式フレームに、コットン100%の6号帆布のシートを組み合わせ、非常に心地よい座り心地を提供、天然竹を使い絶妙なカーブを描くひじ掛けは自然の風合いが気持ちの良い椅子です。

足を投げ出すようなロースタイルの座り心地はゆったりとしており、背もたれが高いハイバックタイプであることも手伝って、頭を預けてとてもリラックスすることができます。

使用時W60.5xD82xH75cmのサイズは、横幅と座面の奥行がたっぷり取られ、ゆったりと余裕のある座り心地です。

収納時には横幅そのままに前掲して収納されるためW60.5xD16xH72cmのサイズとなります。

サイズとしては人力で背負えるサイズですが、重量が3.5kgと重めで徒歩による運搬は少々厳しくなってくる重さですので、そういう意味ではオートキャンプ向きの椅子と言えるでしょう。

使用時サイズ約60.5㎝×82㎝×75㎝
収納時サイズ約60.5㎝×16㎝×72㎝
座面高30㎝
重量3500g
耐荷重100㎏
素材フレーム:アルミ合金 座面:コットン100%帆布 肘掛:竹集成材
メーカー価格15,180円(税込)~

④スノーピーク/ローチェア30

引用 snow peak公式サイト

「スノーピーク・ローチェア30」の計算しつくされた角度設計が生み出す座り心地は、一旦座ったら立ち上がりたくなくなるとも評される絶妙さで、ゆったり身体を預けてリラックスできるものです。

膝裏の当たる角度、腰の角度、首を預けやすく後ろに傾く角度など、人が心地いいと思える角度に設計されている反面、身体を起こして薪をくべたり、調理をする場合でも身体への負担がないように設計されています。

現行の「スノーピーク・ローチェア」は、品番「LV-090」として発売されたオリジナルから、フレームがアルミ合金になり、シートが帆布からポリエステルに変更された「LV-091」モデルです。

ポリエステルのシートは帆布に比べてほつれにくい反面、熱には強くないため、焚き火や炭火の火の粉による穴開きには注意が必要です。 使用サイズは58cm×65cm×86cmですが、収納時には16cm×18cm×101cmと細めに収納されますが、長さは1m以上、重量も3.6kgと長く重いため、荷物を人力で持ち運ぶスタイルには向いていないと言えそうです。

使用サイズは58cm×65cm×86cmですが、収納時には16cm×18cm×101cmと細めに収納されますが、長さは1m以上、重量も3.6kgと長く重いため、荷物を人力で持ち運ぶスタイルには向いていないと言えそうです。

使用時サイズ約58㎝×65㎝×86㎝
収納時サイズ約16㎝×18㎝×101㎝
座面高30㎝
重量3600g
耐荷重
素材フレーム:アルミ合金 座面:ポリエステル 肘掛:竹集成材
メーカー価格17,600円(税込)~

⑤HANG OUT/ポールローチェア

引用 hang out公式サイト

ハングアウトの「ポールローチェア」は、その名の通り、4本のポールによって座面が支えられているローチェアです。

ポールローチェアの構造は非常にシンプルで、左右2本ずつ4本のポールを、2本のフレームと1本のパイプでジョイントし、帆布シートを支えています。

オーク材の天然木を使ったポールと帆布の組み合わせは自然な風合いが魅力で、シートのカラーバリエーションはベージュ、ネイビー、オリーブ、ホワイトの4色から選ぶことができます。

組み立て時のサイズは、W570×D530×H620mmでローチェアとしては標準的なサイズで、座面高は285mmと低めの位置となり、体を預けるような座り心地は心地よいものでゆっくりリラックスできます。

収納時は、長い方のポールの長さ(80cm)が収納長になりますが、ポールもフレームも1本1本バラバラにできるのでコンパクトの収納可能です。

使用時サイズ約57㎝×53㎝×62㎝
収納時サイズ約20㎝×8㎝×80㎝
座面高28.5㎝
重量2900g
耐荷重80㎏
素材ポール:オーク材 座面 :帆布 フレーム:ステンレス・スチール
メーカー価格16,500円(税込)~

⑥ピエニュ/エスターチェア

引用 flymee.jp

フランス語で素足を意味する「PIEDS NUS(ピエニュ)」は、ガーデン・エクステリアメーカーである「タカショー」の屋外家具専門のセレクトショップで、庭を素足でくつろいで楽しむための野外家具を提供したいとの思いが込められていると言います。

「エスターチェア」は、庭のテラスやデッキでゆっくりくつろぐためのローチェアとして開発されました。

フレームにはオイル仕立てのユーカリ天然木を採用し、ナチュラルな高級感を演出しています。シート地はほつれにくいポリエステルを採用し耐用性も考慮しています。

もともと庭で寛ぐための椅子として開発されているため、極上の座り心地は絶品です。

シートとフレームが外れてコンパクトに収納できるため、オートキャンプなどでアウトドアに持ち出すこともできますが、5400gの重量級ですので背負って持ち運ぶのに向いているとは言えません。

使用時サイズ約77㎝×85㎝×92㎝
収納時サイズ約16㎝×9㎝×118㎝
座面高30㎝
重量5400g
耐荷重
素材フレーム:ユーカリ天然木(オイル仕立て) 座面:ポリエステル
メーカー価格18,700円(税込)~

ロースタイルチェア まとめ

ここまで6モデルのロースタイルチェアを見てきましたが、それぞれに個性的で、各メーカーの思いが込められている製品ばかりでした。

昨今の焚き火やソロキャンプブームによって、これまで以上にロースタイルのアウトドアスタイルが浸透しつつあり、ロースタイルチェアへの注目度もぐっとあがってきているようです。

目の前で燃える焚き火を見ながら、グラスを傾ける…そんなソロキャンプには、ぜひ、自分の使い道やスタイルに合ったロースタイルチェアを選んでください。

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